OUIBUSは、フランス国有鉄道SNCFのバス事業を担う子会社です。国内の鉄道輸送に関わる国の機関であるフランス国鉄SNCFは、フランスの国営鉄道網を管理・運営する、ヨーロッパの輸送ネットワークにおけるリーダー的存在です。OUIBUSは、2012年にヨーロッパの主要都市を結ぶ国際バスの運行を開始しました。最初のハブターミナルはパリ・ベルシー駅に置かれ、その後もハブターミナルや路線を増やしながら運行エリアを広げています。OUIBUSでは、時代の変化に合わせた人気の高いバス旅行のオプションを用意し、迅速で効率的、かつ経済的で環境に配慮したサービスを提供しています。
現在、OUIBUSの主要な3つのハブターミナルは、パリ・ベルシー駅、リヨン・ペラーシュ駅、リール・ウロップ駅にあります。OUIBUSには、ロンドン-パリ、ロンドン-リール、ロンドン-パリ・シャルル・ド・ゴール空港などの人気路線のほか、イタリア、ドイツ、スペインの各都市へ向けて運行している路線もあります。ヨーロッパ大陸内なら、マルセイユ-ジェノヴァ、マルセイユ-ミラノ、パリ-トリノといった路線が人気です。
すべてのバスと路線で質の高いサービスを提供しているOUIBUS。排出ガス規制EURO5に適合したバスや、身体の不自由な乗客も利用しやすい100%バリアフリーのバスなども運行しています。また、それぞれのバスには、Wi-Fi、ヨーロッパタイプの220Vコンセントが各座席に設置されており(日本の製品を利用する際には変換アダプターが必要)、トイレも完備。運転手(キャプテン)は全員、フランス語と英語を話すバイリンガルです。バス1台の定員は48人で、低価格のビジネスモデルを維持しながら、乗客1人当たりの座席スペースが広くとれるよう、サービスの最適化を図っています。さらに今後、すべての路線にサービスストップ(停留所)が設けられる予定です。
OUIBUSでは、手頃な価格と質の高いサービスの両立というニーズを反映したチケットシステムと価格設定が採用されています。座席のクラス別のチケットはありませんが、片道チケットと往復チケット、団体料金や子供料金のチケット(2歳以下の子供は半額料金になる)などを提供しています。OUIBUSの運賃は、満席になっても、出発日が近づいても変更されることはないため、ヨーロッパの人気都市へのバス旅行を安定の価格で楽しむことができるでしょう。