世界一の人気観光地と言っても過言ではない街、ベニス。エメラルド色に輝くアドリア海。その入江に浮かぶこの水上都市は、5世紀から6世紀にかけて造られました。車が進入できないほどの細く入り組んだ路地とゴンドラが行き交う運河の風景に、まるでタイムスリップしたかのような錯覚に陥ってしまいます。どこを見てもロマンチックなベニスは、街全体が世界遺産。見どころは風景だけではありません。北イタリアに位置するベニスでは、新鮮な魚介類と最上のワインが待っています。ベネチアンマスクやシルク製品、ステンドグラスも見逃せません。イタリアの素晴らしさが凝縮した魅惑の街、それがベニスです。
NEW! マルコポーロ空港(ベネチア・テッセラ空港)からベニスの中心街まで直行のAlilagunaフェリーのチケットもOmioで予約できるようになりました。
サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂を望むベニスの眺め 出展:Shutterstock
ベニスでは2024年から観光客に入場料を課しています。以下で入場料や支払い方法などを確認しておきましょう!
入場料の対象者
入場料が適用される日にち
入場料が適用される日にベニスを訪れる場合は、入場料を払います。つまり入場料は毎日支払わなければならないわけではありません。
上記の日にちの午前8時30~午後4時30分の間にベニスを訪れる人のみが支払いの対象です。
入場料はいくら?
入場料はどこで支払う?
入場料を払わないとどうなる?
水上都市ベニスは唯一無二のユニークな都市ですが、現地での移動方法もとてもユニーク。街中の主な移動方法は船だからです。電車やバスは走っていません。ベニスで公共交通機関を運営しているACTV社は、ヴァポレット(Vaporettos)と呼ばれる水上バスやフェリーなどの水上交通を提供しています。こベニス全域には120もの水に浮かぶ駅があり、30もの航路で街の隅から隅まで移動することができます。ベニスの多様な光景を楽しむことができるのも船移動の醍醐味です。ACTVはPizzale Romoと本土や空港をつなぐバス路線も運行しています。
チケットは船もバスも共通の乗り放題チケットで、75分、1日券、2日券、7日券から選ぶことができます。事前にオンラインで、または街中に点在するACTVの切符売り場で購入することができます。6歳以下の子どもは無料です。
サンタマリア・ディ・ナザレ教会、サンタルチア駅と水上バス乗り場 出展:Shutterstock
アドリア海に面し、地中海性の温暖な気候に恵まれたベニスはいつ訪れても美しい街ですが、最も観光客が多く訪れるのは6月から8月。街中が非常に混み合うため、宿泊費は高額になります。可能なら6月から8月は避けた方がいいでしょう。
ベストシーズンは3月から5月、そして9月から10月初旬です。この季節は気温はマイルドで、肌寒い日もありますが、夏よりは自由に散策ができますし、ホテル代も抑えられます。
ベニス最大のお祭りといえば、2月の終わりから3月初旬にかけて開催されるベニスのカーニバル。冬の寂しさを吹き飛ばしてくれるカラフルなカーニバルは、訪れる人を中世の魅惑の世界へといざないます。ベニスの豊かな文化や歴史、見事な建築やアートなどを堪能するなら冬のベニスもおすすめです。
ベニスのカーニバルは2月 出展:Shutterstock
ベニスの街中は車両通行が制限されているため、移動は船か徒歩となります。でもベニスの美しさを味わうなら船や徒歩ほど優れた方法はありません。アカデミア美術館(Gallerie dell'Accademia)のすぐ近くにあるアカデーミア橋(Ponte dell'Accademia)から、ベネチアの中心を歩きます。ゴンドラ乗り場からサン・トロヴァ―ソ運河(San Trovaso)沿いの景色を楽しみつつ歩き、トレッタ通り(Calle della Toletta)で小さな橋を渡れば、通りのあちこちで香ばしい香りを放つコーヒーショップで一休み。
しばらく歩き、サン・トマ教会(Chiesa di San Tomà)を越えたら、サン・ポロ教会(Chiesa di San Polo)とサン・シルベストロ教会(Chiesa di San Silvestro)へと北に進みます。すると見えてくるのがベニスで最も長い歴史を持つリアルト市場(Rialto Mercato)にぶつかります。新鮮な魚介類や野菜であふれる市場を見物しつつ、市場ではベニスならではのユニークな料理を楽しむことができます。
そこから、ベニスのカナル・グランデにかかる4つの橋のひとつ、リアルト橋(Ponte di Rialto)を渡ります。ベニスの象徴ともいえるこの橋からの運河と街並みの眺めを楽しんだら、ベニス散歩の余韻に浸りつつ、カフェに寄って一休み。ぐんぐん歩けば30分の散歩コースですが、運河も建築も街並みも見どころがいっぱいなので、半日たっぷり費やしても足りないくらいの見どころ満載コースです。
カナル・グランデとリアルト橋 出展:Shutterstock
アドリア海に面したベニスでは、地元の新鮮な野菜や魚介類をふんだんに使ったベネチアン料理も楽しみのひとつ。
ベニス散策の軽食には、トラメッツィーニがおすすめです。お好みの具材を挟んだサンドウィッチで、日本でよく見る三角のサンドウィッチにそっくり。ツナやアーティチョーク、ハムやチーズなど新鮮な具材がたっぷり入っています。鱈のペーストをバケットに塗って食べるバッカラ・マンテカートや、揚げたイワシと玉ねぎの酢漬け、サルデ・イン・サオールなど滋味深い郷土料理も見逃せません。
本格的なディナーの前に、バカリ(bacari)と呼ばれるワインバーでチチェッティと呼ばれる小皿料理をつまみながらワインを一杯やるのが地元流。チチェッティはスペインのタパスのような揚げ物がメインの小皿料理で、アスカローネと呼ばれるグリーンオリーブの肉詰めフライが人気です。手頃な価格がうれしいチチェッティで食欲はさらに増進、ディナーの準備完了です。
待ちに待ったディナーは、ベネチア風にトウモロコシ粉をぽってりお粥状にしたポレンタを頼んでみましょう。このポレンタにバラエティ豊富な野菜、肉、魚介類の料理を合わせます。最後は季節のジェラートでお口もすっきり。ベニスならではの味覚を探してみましょう!
ベニスではゴンドラも重要な交通手段です 出展:Shutterstock